急遽一人暮らしを決意して、
1か月足らずで必要なものを揃えた。
自分が最低限必要だと思うものを揃えるだけでも
軽く30万を超えたので、ヒイヒイ言っている。
家具や家電は、使い続けることを考えると
安さだけを優先するわけにもいかない。
幾度も幾度も、思考と選択を繰り返すので、脳がオーバーヒートする。
そして、ベッドを買えばシーツや布団がいるように、
ひとつを買えば、こまごまと必要なものが出てくる。
「あれも必要」「これも必要」に追い立てられ
「最低限」がわからなくなる。
人間とは不思議なもので「お金が足りない」という感覚に陥ると
脳がマヒしてくるのか、どんどんものが欲しくなってくるみたいだ。
物欲という熱に浮かされているとき、人は正気を失っていると思う。
血眼になって売り場を練り歩き、戦利品を手にした
帰り道で感じるのは、満足感でも達成感でもなく、なぜか不安。
つくづく物欲とは、人を幸せにはしないのだと感じる。
不安を埋めようともがき、結果さらなる不安を生み出す。
そういうときは、いったんすべてを諦めてみるのも手だ。
期間を定めて、その間は何も買わないと決める。
すると驚くほど肩の荷が下り、 そして自分がいかに「買うべきものを探していた」のかがわかる。
多少不便であっても、そこを工夫で埋めれば
生活は、なんとかなる。
ちなみに、買い物を小休止した私は現在
ベッドと机だけの部屋で、立ち食いしながら生活しているけれど
驚くほどにへっちゃらだ。人間、本当に、なんとかできる