私の親友が、休職した。
正確に言うと、休職している。
正義感が強いというより
むしろ他人のちっぽけな「正義」に対して、
さして興味が無い彼女は、中学の頃から
他人に忖度せず、私のあこがれだった。
だから、彼女が職場の人間関係に悩み
休職を選んだことを聞いた時、少し驚いた。
同時に、私は彼女のことを「強い」人間、
折れない人間だと思っていたことを反省した。
彼女は、ほんとうに、めったに弱音を吐かない。
そしてそれは強さであるとは限らない。
そもそも「強い」人間など存在しないはずなのに
自分の大切な親友にそんな考えを適用していた。
彼女は、具体的な理由は話さず、淡々と
「これ以上働くとダメになると思ったから休んだ」
と話してくれた。
ごめん、それを聞いてやっぱりあんた強いよって
あらためて思ったよ。
「ダメ」になってから気が付く。
「ダメ」になってるって気が付いても認めたくない。
そういう弱さが私にはある。たぶん多くの人にある。
「ダメ」になる前に気が付いて、それを自分で受け入れて
即座に行動に移す。「ダメ」を踏み越える前に自分を守る。
それって本当に、勇気がいることだと思うのだ。
こうやって私が思っていること、全然伝わってないと思うけど
いいんだ。
私なんかいなくても、勝手に進み勝手に休み
ひとりで地面にしっかり根を張って
生きていくんだろうなという彼女の逞しさが誇らしい。
友達でいてくれて、いつもありがとう。